VRChatコミュニティと企業が「Win-Win」であるために。なぜNuNuPCはワールドの「ポスター広告」と「協賛」のバランスを見直したのか、『FUJIYAMA様に関するnote記事』に関して思ったこと
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- 10月23日
- 読了時間: 6分
こんにちは、VRCのPC屋さん、NuNuPC代表のNUNUPIです。
今日は、私たちNuNuPCが、VRChatというコミュニティの中でビジネスを行う上で、どのように「広告」や「協賛」というものと向き合ってきたか、そして、何を大切にしようと決めたのか、その率直な考えと試行錯誤の過程をお話ししたいと思います。
ワールド広告の「意義」と「課題」
まず前提として、 VRChat 内での ワールド 広告、 ポスター広告 についてです。
これらについては、ワールド制作者様やクリエイター様にとって重要な収益源であり、コミュニティの経済を回す上で大切な仕組みの一つであると認識しています。


一方で、広告がワールドの景観とマッチしていなかったり、過度に宣伝が目についたりすることで、一部の方に「不快感」を与えてしまう可能性がある、というのもまた事実です。
数としては多くはありませんが、n=1ではない数の意見が、私の方に直接寄せられている、という実態があります。
私は商売人であると同時に、一人のVRChatユーザーでもあります。この「知ってもらわなければならない」という企業の論理と、「コミュニティの居心地の良さを大切にしたい」というユーザー心理の狭間で、私たちはまず自社の足元(Xの運用)から見直すことにしました。
失敗から学んだ「一方的な広告」の限界
NuNuPCの公式Xアカウント(@NuNuPC_JP)は、当初、ひたすら自社製品の宣伝を投稿する、いわば「ポスター広告」のような運用をしていました。

当然、それだけでは情報は広まりません。そこで、インプレッション(表示回数)を増やすために、積極的に「プレゼント企画」を実施しました。

狙い通り、企画中はインプレッションもフォロワーも増えます。しかし、
プレゼント企画の当選者を発表した日、なんと1日で100人近くものフォロワー解除が発生したのです。
下の画像は7月27日プレゼント企画発表、8月9日が当選発表日です。

この時、私は痛感しました。 「ああ、ただ広告だけをするアカウントは、多くの人にとって『目障り』でしかなかったんだ」と。 プレゼントという「エサ」がなくなった途端にフォローを外される。これは、私たちがコミュニティから「広告業者」としてしか見られていなかった証拠でした。
戦略転換:「VRChatコミュニティ全体への貢献・協賛」へ
私は、皆さんに嫌な気持ちになってほしくない。 しかし同時に、商売人としてNuNuPCという存在を知ってもらわなければ、会社は存続できません。
このジレンマを解決するために、私たちは戦略を大きく転換しました。
ただポスター広告を掲載する(=一方的に宣伝する)のではなく、積極的にワールド様やクリエイター様と提携し、「コミュニティ全体への貢献・協賛」を目指すことにしたのです。
これは、単なる「広告主」から、コミュニティを一緒に盛り上げる「一員(参加者)」へと、私たちの立ち位置を変える試みでした。
具体的には、以下のような活動に力を入れ始めました。
バトルイベントでの優勝賞品(PCなど)の提供
個人Vtuber様との積極的なコラボレーション
特定のコミュニティ内限定で使えるクーポンの配布
コミュニティの定期イベント内での「無料PC相談会」の実施
VRC内で行われる演劇への協賛
リアルイベントでのPCVR体験ブースの設置・機材貸出
「貢献」がもたらした、確かな手応え
この方針転換は、すぐにXアカウントの運用にも反映させました。
まず、ひたすら製品宣伝をすることをやめました。 その代わりに、「#VRの歴史」といったタグで、VRCコミュニティにとって有益な豆知識や、純粋に「読み物」として面白い情報を発信するようにしました。

そして、メインの投稿内容も、前述したような「コミュニティへの貢献・協賛」の活動報告へと切り替えました。
その結果はどうだったか。
驚くことに、下手にプレゼント企画をしなくても、公式アカウントのインプレッションやフォロワー数が安定するようになったのです。 そして何より嬉しかったのは、プレゼント企画の当選発表日を迎えても、以前のようにフォロワーが激減することがなくなったこと。

これは、NuNuPCという存在が「広告ばかりして目障りなアカウント」から、「コミュニティを応援してくれる、ちょっと面白い情報をくれるアカウント」として、少しずつ受け入れていただけた証拠だと感じています。
これこそが、"コミュニティ全体への貢献・協賛"パワーです。
私の考え:「協賛」とはコミュニティへの「参加証」である
VRChatは、単なるゲームやプラットフォームではなく、多くのユーザーにとって大切な「居場所」であり、日々新しい何かが生まれる「文化圏」です。
その「居場所」に、外から来た企業が「広告」だけを一方的に持ち込めば、景観や空気を乱す存在として警戒されたり、不快に思われたりするリスクがあるのは、当然のことかもしれません。
一方で、「協賛」は違います。 協賛とは、そのコミュニティで行われている素晴らしい活動(イベント、創作、演劇など)をリスペクトし、「私たちもその文化を一緒に盛り上げる仲間です」という意思表示であり、コミュニティへの「参加証」なのだと私は考えています。
私たちが今、ゴール地点として目指しているアバター制作も、この「コミュニティ協賛」の延長線上にあります。それは、NuNuPCがVRCコミュニティに「参画」する、最も深く、本質的な形の一つだと信じています。
最後に:『FUJIYAMA様のワールドのポスター広告に関するnote記事』に対する意見と「VRChatコミュニティ全体への貢献・協賛」のゴール地点について
最近、 FUJIYAMA 様へのワールド広告に関するnoteが話題ですね、ただ私は以前からポスター広告を不愉快に感じていること層がおり、今回それがこのような形で💥爆発💥し、言語化されnoteになる日が来たのかと驚きました。
その上でこのnoteが出る少し前に、ワールド広告に掛けているお金をアバター制作に回そうかと言う発言をしておりますがをこれにはワールド広告を批判する意図は全くなく、「VRChatコミュニティ全体への貢献・協賛」のゴール地点としての目標がアバターを制作し販売するということでした。
しかし、こうした出来事も含めて、一連の試行錯誤を経験した今、私は「コミュニティそのものへの協賛」という自分の考え方は正しかったんだと、再認識する結果になりました。
X(旧Twitter)を介して、ただ自社の製品を一方的に宣伝するポスター広告のような形態だと、一定数の方を不快にさせてしまう。これは、運用データから可視化された事実でした。
ワールド広告が持つクリエイター支援の側面も理解しつつ、私たちは、一方的な広告よりも、「コミュニティ全体への貢献・協賛」というアプローチの方が、コミュニティ全体の満足度を高め、ひいてはNuNuPCというブランドを(目障りな存在としてではなく)好意的に知っていただける最良の道だと気づいた、という話です。
拙い文章でしたが、最後まで読んでくれて本当にありがとうございます。
これからもNuNuPCは、VRChatコミュニティへの貢献を第一に活動してまいります。 「こんなイベントをやりたい!」「こんなコラボはどうだろう?」というお話があれば、企業・個人問わず、ぜひお気軽にご連絡ください。
コラボ協賛、ドシドシ募集しています!
まずはお話を、ということであれば、下のバナーから公式Discordコミュニテイへお願いしますm(__)m
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VRChat ポスター広告 ワールド FUJIYAMA


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